スクワットに悩んだら見るページ(どうやって膝を守るか、足首の柔軟性にこだわる)

健康維持であれ、シェイプアップ目的であれ、筋トレで、何を重視して行えばよいかと言えば、BIG3の中でもスクワットがオススメです。老若男女を問わず、ウエイト無しでも自分で体感できる効果が得られるのが、しゃがみ運動の代表格、スクワットです。

しゃがみ運動は、物を拾うとき、便座に座るときなど、日常生活では普通に行う動作です。ベンチプレスやデッドリフトより、はるかに日常生活への貢献度が高いのがスクワットです。

本ページはこんな方におすすめ

  • スクワットが上手くできない
  • スクワットで上手くしゃがめない
  • スクワットをすると膝が痛い

自分のスクワットをチェックする

いい加減なスクワットの危険性

スクワットは、下半身の筋肉を総合的に発達させることが望める優れた運動です。
そんな運動ですが、スクワットを行って膝を痛めてしまう人も多いという現実があります。
今日は、スクワットで、膝の痛みを避けるために適切にしゃがむ方法をみていきます。

人がスクワットを行う際に感じてしまう膝の痛は、このページのポイントをチェックすることで減らすことができると思います。

ポイントはそれほど多くなく、全てあてはまる人でも4つほどです。多くは簡単に自分で気を付けることによって正すことができます。それだけで、膝の痛みは激減し、運動の安全性は倍増します。

つま先重心のやり方を見直そう!

皆がやってしまう一般的なエラーの最たるものは、体重を前にシフトして、もろに重心をつま先に移し過ぎてしまうことです。これは、つま先重心になっているケースですが、つま先だけに重心がかかってしまうようなスクワットは、身体に負荷をかけるだけですので好ましくありません。
バレリーナの美しいつま先立ちを、スクワットで実現するなんてことは全く無謀で不要です。

シェイプアップ目的のスクワットは、つま先重心で行うのが正解ですが、妙に意識しすぎて踵が浮いてしまっている動きを取り込んではダメです。

つま先重心は意識のレベルで、外から見て丸わかりの恰好で重心バランスする必要はありません。
踵が浮く方は、重心バランスを見直す必要があります。少し踵側に重心を寄せるつもりで、足のど真ん中が一番安定するように改めましょう。少なくとも意識を向けることは大切です。

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踵が浮くとなぜだめなのか

上の図で説明します。左の図は、踵が浮いてしまう動作が入っています。

スクワットのバーの移動は上下方向、可能な限り真上真下に動くのが望ましいです。踵が浮くということは、身体を持ち上げる時に、バーが垂直上に移動しないことを意味します。代わりに、運動中に、特にしゃがんでいるときに重量負荷が、膝と周囲の腱に負荷をグリグリ押し付けるように、集中的に襲いかかります。

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鉛直に動かず、前後にブレたウエイト(自重を含む)は、膝関節にはそのまま負担としてのしかかります。

踵を浮かせる動作が入った途端、バーは前に流れ(図の赤丸)、全体的な重心も前に流れます。この重心に反発する力膝まわりから絞り出されますので、そのまま膝の負担になります。

結果として、膝や膝が、その重量によるしわ寄せを受けてしまい痛くなるわけです。

難しいテクニックですが、例外的に鉛直方向の重心を保持したまま、踵が浮くスクワットを低重量で行う人もいます。これは、ある程度極めないと難しいので、普通のスクワットが完璧にできるまで真似しないでください。高重量で、踵を浮かせるスクワットはやりません。
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ニィ
ニィ
「膝を鍛えたい」なんてナンセンスな希望はナシですよ。関節は鍛えられないものと思って筋トレしてください。でも関節まわりの筋肉を鍛えるのは大丈夫です。関節に負担をかけずにですけどね。

スクワットの負荷は、お尻太もも回りの筋肉で受けた方が、トレーニング効果、筋トレ効果としては効率的です。その一部を、膝関節とその周り、足首回りなどに渡してしまうと、肝心の太ももやお尻への負荷は減る一方、膝を含む関節まわりは負担が増えてしまいます。主要な筋肉に届く負荷を見定め、負荷を正しく伝えるフォームを身につけることが大切であることがわかっていただけると思います。

踵が浮かせると、膝に負担がかかりやすい

踵を浮かせた時の重心移動

踵を浮かせると、足にかかる負荷が変化します。

手っ取り早く説明すると、踵を浮かせることにより、スクワットのボトムで足のつま先を点として負荷を支えることになります。
一方で、足全面をしっかり床につけていれば、重心がつま先よりにあろうとも、ボトムでの負荷はとして支えることになります。

身体的には、足の一部のつま先を酷使して、バランスを各関節(特に膝)でとるという運動より、足全体の面でしっかり土台を安定させ、重量を挙げる運動の方が、筋肉への刺激は単純で、かつ効率よく伝えることができます。

踵が浮かせるのは、しゃがみ幅を稼ぐため

踵の柔軟性

上の図の通りですが、踵を浮かせることによって、足首の柔軟性の足りなさをカバーすることになります。

足首が曲がらないことを補うために、足のつま先の関節を曲げて、トータルの曲げるべき角度を補います。

しかし、そうしてしまうと、足の裏全体でウエイトを支えるのではなく、つま先と肘関節でバランスしながらウエイトを操ることになり、負荷を逃がしてしまいます。

踵を浮かせるスクワットが完全に間違いかと言えば、狙う筋肉や、バランス感覚を鍛えるなどという点では意味がないとまで言えません。

このページでは、カッコのいい身体をつくるもシェイプアップ、健康維持目的の筋トレを薦めるのが目的ですので、玄人好みのテクニックは省きます。

踵が浮くのは足首の柔軟性が足りない?

重心バランスをつま先に移動して、わざとヒップの形をかっこよくする運動をしているの」という人がいるかもしれませんが、これは高度なテクニックです。
その前に、本当に「踵が浮くのは重心バランスを配慮した結果なのか」という点を問いましょう。

脚幅を肩幅に開き、腕を前に出しながらバランスを取りながらしゃがんでみます。
足裏全面ピタッと床につけたままお尻が床につくギリギリまでしゃがめれば大丈夫です。

上の図で、真ん中の姿勢が無理なく保てるなら大丈夫です。さらに真ん中の状態から、左側の手を後ろに放り出した状態でも、踵が床から一瞬たりとも離れないならば、足首の柔軟性は十分足りています。

一方で、踵を上げなければしゃがめない場合(右側のタイプ)は、明らかに足首の柔軟性が不足しています。その様態でスクワットをしても、嫌な部分の筋肉だけ発達させて、女子は男子的なゴツゴツサがついてしまう、男子は寸胴のペッタンコ感を増長してしまいます。

足首は捻挫しやすく、時間をかけてゆっくりほぐしつつ、スクワットになじませてやることが大切です。肉体的には高重量を挙げたい、挙げる能力もパワーもある人でも、まずは足首の柔軟性を確保してからにしましょう。

スクワット運動をするのに十分な足首の柔軟性は、おおよそ全員が獲得できるようになっています。そのため、足首の柔軟性が足らないと何か月もぼやいている方は、自分のを疑い、精進に努めましょう。

踵が浮くスクワットの改善策

重心移動
足全体に体重をかけると、つまり、重心のかけ方をより均等にすると、この膝関節へのしわ寄せ負荷は解消します。スタイルアップのためには、重心バランスはつま先に寄せる方が正解ですが、決して踵が浮くようなアンバランスさがあってはいけません。

自然体でしっかり大地を踏みしめる、床に立ちそのまま腰を落としてしゃがむ動作をしっかり行うのが原則です。
踵を浮かせるようなテクニックは忘れて、しっかり踏みしめることを意識しましょう。

上でも述べましたように、フォームをしっかり追求していけば、踵重心になることはなく、つま先重点重心にもなりません。

重心が足裏の上下にズレすぎると、、もしくはつま先浮いてしまいます。

足の面全体で踏みしめることを意識できれば、足が浮かないようにバランスするのがコツです。

重心をどうやって定めるか

現実的には、足裏全体に重心が乗るようにしゃがみ、バーベルを上げるときはつま先側に必然的にパワーが乗っかりますので、トータルとしてつま先重心になります。ここを、踵にパワーを載せて踏ん張るようなことをしてしまうと、狙った筋肉への刺激が弱くなります。

つま先を意識できなければ、足のど真ん中に重心バランスを置き、足の指(主に親指と薬指)でバランスをコントロールします。それで、おおよそバランスの取れたつま先重心になります。

狙っていることは、スクワットの荷重を腰、膝、足首により適切に分布させ、関節への軽減させ、大きな筋肉への刺激を満足に与えることです。

注意としては、踵が浮くからと言って、踵重心に逃げてはいけません。踵重心はスクワット運動そのものがこなせていても、脚に美しく筋肉がつかなくなります。

筋肉だけを発達させる目的ならば、そのスクワットもありですが、シェイプアップ目的ならあまりオススメしません。

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再度、実戦的な柔軟性を再確認

先ほどの簡易チェックで、自分の身体がスクワットを行うために十分な柔軟性を備えているかを確認しました。
ここで、再度、足首に絞って、スクワット運動が問題なく行える可動域があるかを再確認します。
以下の図の通り、壁に向かって踵が浮かないか確認します。

足首の柔軟性

ポイントは、踵を浮かせずにしっかりと、膝頭が壁にくっつくかどうかです。

尚、つま先を壁から何センチ離してテストするベきかどうかですが、各自の身体のパーツの大きさにも影響しますので、まずは14センチばかり離して行ってみてください。

正確にチェックするには、踵を浮かせずに、太ももの上のラインが床と平行になるように調整します。足の大きい人や、太ももの長さがある人の場合は、壁から離す距離は異なりますのであくまで参考です。

位置決めの目安

スタートポジション:膝頭と太ももの間を四等分し、膝頭に一番近い等分点を床に鉛直に落とした位置に、足首まわりがある。

ボトムポジション:膝頭と太ももの真ん中のラインを床に落とした位置に、足首まわりがある。

ポイントは踵を明かせずに足首を曲げること

踵を浮かせずに、中足からつま先部分重心移動ができているかどうかを確認します。図の赤い部分(足首と脛の角度)がしっかり変化があることを確認します。

重心移動の際に踵が浮く場合は、まだ柔軟性が足りていません
この状態でウエイトを担いでも、しゃがみが甘くなるか、関節に負荷をかけてスクワットっぽく見せようとする力が働くので、望むべき効果が得られにくくなります。

上の足首関節の柔軟性チェック法は、そのまま足首関節の柔軟ストレッチとして利用できます。
足裏をピタッと床につけて、膝頭を前後に動かして、足首回りをストレッチします。

足首の柔軟性は、女性の美脚には必須

女性で「スクワットはあまり・・・足が太くなりそうで・・・」という方は、足首に着目しましょう。
足首は関節なので、そんなに太くはならないのが普通です。でも、太いと悩んでいる方は、余分な脂肪等など乗っかっている可能性があります。
しっかり柔らかく可動域を確保すれば、自然と細すぎず、太すぎず均整の取れた足首になります。

では、柔軟性を求めてストレッチに励むというだけでは不十分なことが多いです。この場合は、しっかりスクワットを行い、太ももの筋肉量を増やし張りのある大殿筋を手に入れ、足首回りのシェイプアップを狙うのが一番近道です。

スクワットをするために足首の柔軟性を手に入れることは、目的もしっかりしていて、一石二鳥、とても理にかなっています。

足首のシェイプアップについては「バーベル膝立ちスクワット」も有効です。以下の記事も参考にしてみてください。

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