しゃがみ方
様々な書籍などで、いろいろなアドバイスがされていますが大切なことは一つしかありません。
横から見て、動作の中でバーが鉛直方向に一直線で移動していること。このズレが少なければ少ないほど、スクワット動作としては優れています。
このことを踏まえた上で、下の二通りのしゃがみ方を見ていきます。どちらが良いとか悪いとかではなく、コントロール方法にすぎませんので、そのまま受け止めてください。
- 膝を柔らかく動かしてしゃがむ
- 股関節を引いてしゃがむ
膝を柔らかく動かしてしゃがむ場合
膝を意識するので、当然膝が動くのですが、しゃがみやすくなります。その分、多くの筋肉が動員され、集中的に特定の筋肉を鍛えるというより、下半身全体を鍛えてしまいがちです。女性でスタイルアップを狙っている方には、この方法だけで高重量を扱うのはあまりお勧めしません。
股関節を引いてしゃがむ場合
股関節に意識を集中させ、前傾姿勢をとります。この場合は、ひざはあまり前に出ません(特にローバースクワットの場合)。「あまり」というのがポイントで、図表では全く出ないように解説するものもありますが、各個人の手足の長さには差がありますので、「出る」ことそのものはあまり問題ではありません。しかし、「出すぎる」のは問題ですので、この場合は何らかのフォームが間違っている可能性を疑いましょう。
原則、シェイプアップ、魅力的なお尻を作るなどの目的の場合は「股関節を引いてしゃがむ」ようにします。これは大殿筋とハムストリングスへの負荷を優先するからです。しかし、このしゃがみ方だと「動作の中でバーが鉛直方向に一直線で移動」という前提が崩れる方は、「膝を柔らかく動かす」しゃがみ方をうまく組み合わせて調整します。シェイプアップ目的の方は、レッグプレスなどを併用して、目的の筋肉に負荷を与えるようにします。
しゃがむ深さ
スクワットでしゃがむ深さをコントロールするのは股関節です。膝を動かしてコントロールするのはNGです。パラレルスクワット、ハーフスクワットの深さから始めます。筋トレには可動範囲が大きいほど美しく筋肉がつくという経験則がありますので、初心者でもパラレルスクワットをメインに行うのがよいと思います。フルスクワットもフォームが身についてきたと感じたらチャレンジしてみてください。
パラレルスクワットオススメ
太ももの上のラインが床と平行になるまでしゃがみます。膝の曲げ角はほほ直角になるはずです。大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋に均等に負荷がかかります。可動範囲も稼げますので、フォームをしっかりマスターすれば下半身を美しく仕上げることができます。
ハーフスクワット
パラレルスクワットよりも浅くしゃがみます。バーベルスクワットの場合は高重量が扱えるメリットがあります。具体的には、しゃがみ始めて太ももの前の部分(大腿四頭筋)が少し緊張したなと感じたら、切り返せばそのままハーフスクワットになります。大腿四頭筋への負荷が抑えられるのが特徴です。股関節回り、大殿筋を刺激するため、ヒップアップを狙えるのですが、可動範囲が稼げないため丸みのあるお尻をつくるには(お尻まわりの美しさにこだわる方は)他の種目と組み合わせるとよいでしょう。
フルスクワット
パラレルスクワットよりも深くしゃがみます。お尻が床つく辺りまでしゃがめる人もいますが、負荷も相当きつくなりますのでウエイトなどを加減して行うようにしてください。大腿四頭筋への負荷が強くなり膝が前方に流れがちになります。膝関節の負荷も見逃せませんので、シェイプアップ目的の場合はわざわざ高負荷で行う必要はありません。
しゃがんだ時の重心が落ちる位置
原則、足の真ん中(中足・ミッドフット)に重心を落とします。この位置が重心移動をさせやすく、安定します。足の裏全体で支えている感じがあれば、重心は中足に落ちていますので問題ありません。海外の書籍などではかかとに重心を落とすように説明されることがありますが、これは足の長さがある欧米人向けの説明で、アジア人の体形にはあまりあてはまりません。特に脚部をかっこよく見せたいという目的がある女性は、かかとに重心は落とさず中足(あるいは前足部寄り)に落とすようにしてください。そうすることで、お尻の丸みをつけるように筋肉に刺激が入ります。男性の場合は、ゴツくてパワフルな四角のお尻を作りたい場合や重さに挑戦するのが生きがいの方は、かかとに重心を置くのもアリです。
シェイプアップを助ける重心調整
欧米人のトレーナーがよく、バーベル・スクワットを行う際は「踵を床につけなさい」と指導することがあります。これは、欧米人の足の長い体格だと、重心がつま先に寄りすぎて足の親指が変形するほど力が入ってしまっ ...
ローリング現象
上の「動作の中でバーが鉛直方向に一直線で移動」という前提の中で、下部(ボトム)が前方に流れる現象をローリング現象と呼んでいて、バーベルを巻き上げるような立ち上がり動作になってしまいます。これは腰に負担をかけますので、この現象が出る方は、フォームを磨く、磨き(補正し)きれない方は膝を柔らかく動かしてしゃがみやすくして、対応してください。
キレイに痩せたい女性のためのプライベートジム&エステ bellezza
完全に女性専用というわけでもなさそうですが、コンセプト的には女性専用のプライベートジム bellezza(ベレッッア)です。美容に力点を置いたパーソナルトレーニングをマンツーマンで行ってくれます。特に「トレーニングでムキムキになってしまう」ことを恐れる女性のためのジムです。当サイトのトレーニング法を正しく理解して行えばムキムキにはならないのですが、フォームが悪かったり、力の入れどころを間違えると要らない筋肉をつけてしまうリスクはありますので、それを回避するために姿勢改善に力点を置いた美容専門のパーソナルトレーナーをつけるというのは意味のあることです。bellezza のページを見ていると、エステサロンと混同してしまうことがありますが、主に指導してくれることは筋トレと食事指導です。店舗は銀座と表参道というリッチな場所だけなのもセレブ感がありますね。
筋トレと食事指導がメインではありますが、キレイに痩せるための脚やせ特化したエステコースなどもラインナップされているのが特徴です。エステコースはハイパーナイフという最新の機械を使用してトレーニングと並行して行うことで美脚づくりをサポートするという、他には見られない特徴もあります。その場合は「スキンケア」も指導してくれますので、美を徹底的に求める方は満足できると思います。プロテインは筋肉をつけてしまうと恐れがちな女性の美容のために、水素や酵素のサプリメントを選ぶことができます。食事制限や糖質制限は本トレーニングを選択しても逃れることはできませんので、この点だけは覚悟してください。