応用レッグレイズで腹部をバランス良くシェイプアップ、強化しよう
始めに紹介した基本レッグレイズは、前ページの図にあるように、腹直筋の下方を集中的に攻めるので、初めて行ったときは効果を体感しやすいのですが、慣れてくると物足りなくなってきます。そう感じたら、これから紹介する「応用レッグレイズ」をメインに行ってください。
応用レッグレイズ
- マットの上で仰向けになり、両手を頭の後ろで組む。
- 両脚を揃えて床と垂直に挙げる。
- 両脚を伸ばしたまま、床に向かって下ろしはじめる。
- 踵が床に近づいたらヘソをのぞき込むように背中を丸め、上体を肩甲骨が浮くぐらいまで起こす。
- 上体を戻してから、両脚を挙げる。
- 以上を15~20回繰り返す
腹筋を鍛えることで、割れて6パックを形作ってくれるのは、肋骨と骨盤をつないでいる腹直筋です。上体を起こす定番のクランチだと、主に腹直筋上部しか鍛えられないため、「基本レッグレイズ」のような両脚を挙げるレッグレイズで腹直筋下部を鍛えることをお勧めしました。それでも、「基本レッグレイズ」を忠実に行うだけでは肋骨と骨盤の位置がほぼ変わらないので、腹直筋はその長さを変えずに力を出す(等尺性収縮=アイソメトリクス)状態になります。この状態だと、シェイプアップ目的としても、トレーニング目的としても非効率になるので、両脚の重みだけを使った「基本レッグレイ」では腹直筋下部に効きにくいといえます。
ここで、「応用レッグレイズ」のように、レッグレイズの行い方を工夫してやることが、効果的なボディメイキングのポイントになってきます。まず、両脚を床と垂直に挙げた姿勢から、両脚を下ろすと腹直筋下部が伸びながら力を発揮するエキセントリック(伸張性収縮)の状態に持って行くことができます。さこで、少し遅れて上体を起こすことで、腹直筋上部が縮みながら力を発揮するコンセントリック(短縮性収縮)の状態にも持って行くことができます。このような、わずかな工夫で可動域を稼いで、うまく刺激を入れることができます。
刺激が異なり、それが連続して起こる筋収縮のパターンこそ、まさにスポーツ動作における筋収縮パターンと同じものといえるので、マンネリ化したダラダラしたトレーニングより、少し緊張感を持って「応用レッグレイズ」に専念する方が、より実質的な動きのための筋トレといえると思います。ただし、「基本レッグレイズ」ができてこその「応用レッグレイズ」ということは変わらないので、基本はしっかりマスターしましょう。