水泳は筋トレに含めるべきなのかどうか議論がありそうですが、シェイプアップ、ボディメイク、スタイルアップなど当サイトの目的からして、水泳は目的にかなう運動だと断言できます。もちろん、目的のためにはうまく泳げる必要はなく(でもうまくなる努力は必要)、水に浮かんでいるだけでも体力を奪ってくれるプール運動は、ダイエットにも効いてくれる心強いエクササイズです。
本ページはこんな方におすすめ
- 太っているんだけど、有酸素運動したくない
- 体力不足で、筋トレマシーンを使いこなせない
- 膝と腰の関節が痛むけど、トレーニングしたい
- 女子なので、ムキムキ筋肉質ボディのリスクを避けたい
- 筋トレそのものより持久力メインのトレーニングをしたい
水泳の効果を誤解せずに美ボディに活かす
泳ぐと筋肉質ボディになってしまうというのは誤解だと思いますが、そのような潜在的恐れを感じない水泳は、プールさえあればあとは水着とゴーグル、タオルぐらいしか(お金のかかるアイテムは)必要としないので、手軽に始めることができます。
水泳は始めたてが筋トレとしては効果的
すでに泳げる方、過去に水泳部だった方には全く期待できない効果が「初めて水泳を行う方」には期待できます。その効果はなんといっも筋トレ効果、つまり筋肥大効果です。初めて水の抵抗に触れると、その水の抵抗に慣れるため筋肉をフル動員するので、30分も泳げば(泳げない人は水の中で手足をバタバタさせれば)、翌日から心地よい筋肉痛がきます。逆に、水に慣れてしまっている方はこの効果はほとんど期待できません。
もちろん、泳ぎになれた方でもしばらく、水に浸かって水に慣れるまでのわずかな間は、筋トレ効果が期待できます。
水泳に期待してはいけないこと
意外と、初心者が誤解してまう、水泳やプールで水と戯れることによる良い効果は以下のものです。
- 下半身の強化
- いわゆるウエイトトレーニングの代替
- ランニングの代替
- 万能トレーニング
- 美肌効果
以上の効果は、実はあまり期待できません。
水泳は下半身の強化としてはさほど有効ではありません。泳法の中でも脚力メインの平泳ぎですら、泳法をマスターしてしまえばさほど負荷は期待できません。唯一、シンクロナイズドスイミングのような種目では見事な引き締まった下半身を得ることができる可能性がありますが、普通の人は敷居の高い種目になります。
水に慣れると、身体が水の抵抗をうまくかわせるようになるので筋トレのウエイトのようには、水の抵抗は働いてくれません。つまり、都合のいいときに水の抵抗を感じるだけで、ウエイトトレーニングで得られるほどの筋肥大は継続しないことになります。一方、ランニングの代替としての(有酸素運動としての)期待ですが、脂肪燃焼効果のためのランニングの代替という意味なら、これはなりえます。しかし、もしランニングに脚力強化、躓き防止・予防効果を見込んでいたら、水泳はランニングの代替としては弱いものになります。
水泳は万能トレーニングと表現する人がまれにいますが、これは万能という言葉をどのように受け取るかの問題です。事故から回復したような人が行うリハビリとしては優れていることは確かですが、上でも見てきた通り、期待してはいけないことも多いので、万能という言葉の意味をそのまま都合良く受け取らない方がよさそうです。
プールで水に浸かっていることと、温泉やお風呂に浸かっていることをごちゃ混ぜにしてしまう間違いがあります。プールの水は消毒薬入りですので、ばい菌は抑えられていますが、その消毒作用は人体にも影響しますので必ずしも良いものではありません。塩素水で美肌効果など、とんでもない勘違いはしないようにしましょう。プールを出たら、身体のみならず水着の塩素もしっかり洗い流してください。
水泳で期待できること
- 持久力の向上
- いわゆる有酸素運動の代替
- 引き締まった身体
- 筋トレのクールダウン・アクティブレスト
水泳は、ある程度熟達するとレジスタンス運動というより、有酸素運動としての性格が強くなります。その一方で、泳ぐという動作は通常のランニングよりも多くの(上半身の)筋肉が動員されるため、カロリー消費が高くなり高い脂肪燃焼効果が期待できます。結果として、筋肉にもある程度の刺激が継続し、脂肪燃焼効果もあるため身体が引き締まってくるという、他の運動では一度に得られないメリットがあります。
疲労時に軽く体を動かして血流良くして、疲労物質の排出を促す、いわゆるアクティブレストとしては最高の種目だと思います。アクティブレストを行っておくと、回復が早くなり疲労感も蓄積しません。この場合、泳ぐ必要はなく、プールの中を歩くだけで十分に効果を実感できるはずです。
泳ぎ方をマスターすべきか
シェイプアップのためなら、泳がずに水中ウォーキングを行うのも効果的です。水をかき分けて歩く際に、たっぷり水圧を身体に受け、さらにどのように水圧を受けてかわすかなども考える余地のある水中ウォーキングは、当サイトでもお勧めの運動です。しかし、それだけでは楽しくないという人も多いはずで、どうせなら泳ぎたいという人も多いはずです。
泳ぎ方に関しては、見よう見まねより水泳経験者にダメ出ししてもらって、ひたすら習う方が、長時間泳げるようになります。逆に泳げるようになってしまうと、水からの負荷を最小にするように体が反応してしまうので、筋トレ効果は激減します。その一方で、長時間泳ぐことができるので有酸素運動としての効果と精神的リラックス効果、水圧によるマッサージ効果などを効果的に受けることができます。
泳げずに、水の中で手足をバタバタしている方が筋トレ効果、筋肉に刺激が入ってシェイプアップも期待できそうですが、これだとプールでの運動の楽しみが得られません。やはり、ここは精神的満足感や達成感のためにも、最終的にはしっかり泳げるようになることを目指していいと思います。
栄養補給を忘れずに
水泳を行った日と行う前の日は、タンパク質より
炭水化物をしっかりとる
べきです。水泳は体力消耗が大きいので、しっかり糖質を摂取しておくことに何ら問題はありません。炭水化物を多めに摂取しておくことで、水泳中の筋肉分解を抑えることができます。また、筋トレ後にアクティブレストとしてではなく、水泳そのものを行う場合は血中アミノ酸を増やしておく(BCAAがお勧めです)のもアリです。
美ボディとシェイプアップのために
水泳だけですべてをまかなおうとせず、通常のウエイトトレーニングとセットで行うのがシェイプアップには有効です。いつもは筋トレ後にランニングマシーンなどを行っている方は、筋トレ後に水泳を行うといった感じでプログラムを組むようにしましょう。筋トレ(ウエイトトレーニング)は集中して早めに終わらせ(切り上げ)、水泳する、あるいは筋トレをしっかり行い、水泳で身体をほぐすなど、バリエーションをつけるのもコツです。
水泳は上半身中心に刺激の行く運動になるので、水泳と組み合わせてトレーニングするときはウエイトトレーニングではスクワットなど下半身中心の筋トレを挟むのもシェイプアップには良い効果になります。逆手にとって、上半身をできる限り使わずに下半身だけでプールの中で身体をコントロールするというトレーニングを行うのも、マンネリ化を防ぐためには有効です。
また、塩素水は身体に良いものではないので、プールを終えた後はしっかり洗い流すことを忘れないでください。泳いだから、今日はシャワーをしない、お風呂に入らないというのも好ましくなく、スキンケアのために、短時間でもいいので再度身体を流す程度のことは行いましょう。
水中ウォーキングで始める下半身ダイエット
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まとめ
水泳を美ボディに活かすためのまとめ
- 泳いで鍛えられる筋肉は上半身中心
- お風呂や温泉効果を期待してはいけない
- ゆっくり泳ぐことでアクティブレストの効果をしっかり受けよう