スクワットには様々なバリエーションがありますが、膝への負担を恐れて積極的に行えないなど、人によっては敬遠する方もいます。そのような方には、スクワットでしゃがみ込んだお尻の位置に、適当な大きさの箱を置いてしゃがむ深さを補佐する、ボックス(椅子)スクワットがお勧めです。形式上ボックスといっていますが、実際にはジムにあるベンチを利用します。本稿では、バーベルを担いだ状態で行うボックススクワットを紹介します。
本ページはこんな方におすすめ
- 膝が弱いのでしゃがむという動作に不安がある
- スクワットでバランスをとるのが苦手
- 股関節、足首の柔軟性がないけどスクワットしたい
- スクワットはスミスマシンよりフリーウエイトで行いたい
- フル・スクワットをしたいのにハーフ・スクワットになってしまう
- スクワットでなんとか体幹を鍛えたい
- スクワットのフォームをしっかり身につけたい
ボックススクワットをやってみよう
ボックススクワットのメリット
- 後ろに支えてくれるボックスがあるという安心感(潰れ防止)
- しゃがみの深さをコントロールできる
- 各回の動作のばらつきを防ぐことができる(ズルができない)
- ボックスにお尻が触れるボトムポジションをしっかり意識できる
スクワットで深くしゃがめない人は、しゃがみたい高さのボックスを置いて、意図しない浅いしゃがみのスクワットになってしまうことを防止できます。しゃがみの浅いスクワットは重量が扱えますが、膝への負担が高いため初心者のうちは手を出さない方が無難な種目です。
ボックススクワットは、しゃがみたい高さにボックスを置いて目印にします。お尻がボックスに触れるまでしゃがむようにします。
さらに高負荷でスクワットを行う場合、もっとしゃがんでしっかり効かせてやろうというような、ベテラン勢でもついついやってしまう、しゃがみすぎてしまうことをボックススクワットでは防ぐことができます。パワーラックでセーフティーバーを利用しても、しゃがみすぎ防止はできますが、ボックスを使った方が動きの継続性を維持できます。セーフティーバーにバーベルが引っかかると、いきなり負荷が抜けてバーにぶら下がっているような感覚に陥ります。この状態で次の動作に移るには、一度フォームを立て直す必要があるはずです。ボックススクワットの場合は、お尻がボックスに着いた瞬間は力が抜けますが、負荷は残ったままになります。再度お尻を持ち上げるときに負荷が脚部にかかるため、継続的にセッションをこなせるメリットがあります。
ボックススクワットのデメリット
下にボックスがあるから安心だと思い、ストンと腰を下ろすように座り込む動作になりがちです。
高負荷を扱う場合、ボックスがあることは必ずしもメリットとはいえません。たとえ、低負荷でも勢いよくしゃがむとお尻をボックスに打ちつけるなどのケガも起こりえます。メリットばかりに気をとられないようにしてください。あくまで、しゃがみ深さの目安、そして回数をこなす際のズル防止などが目的です。