自宅筋トレの定番アイテム、アブローラ(腹筋ローラ)を活用して、自宅待機中に無駄な贅肉がおなか周りにつかない対策を考えてみます。
本ページはこんな方におすすめ
- 自宅でなんとかからだがなまらないようにしたい
- お腹のたるみ対策をしたい人
- 体幹強化が必要だと思う人
昨今の情勢により、筋トレジムに気軽に通うにも注意が呼びかけられるようになっています。かといって、トレーニングを犠牲にしてまでおびえて暮らすのは、過剰だとも思うのですが、ここでは、ジムではわざわざ行うまでもなく、自宅で行えるキツイ運動、アブローラ(腹筋ローラ)で腹筋を刺激しましょう。
アブローラは車輪ロールアウトや膝立ちロールエクステンションなど、様々に呼ばれますが、通称「膝コロ」で有名な運動です。
刺激が行き渡る部位は、もちろん腹直筋ですが、副次的に肩や腕にも負荷がかかります。これはフォームを間違えると、肩や腕ばかりに効いてしまい、おなかまわりはかなり楽してしまうと言う、ダメな運動をやりがちですので注意しましょう。
アブローラーの構造をみておく!
最も簡単なアブローラーは、一本のシャフトにホイールを一本通した構造をしています。このシャフトを両側から手で握り、転がせるようになっています。子供の三輪車の前輪を改造しても作れそうな構造ですが、シャフト内部にバネを仕込んで転がり具合にブレーキをかけたり、ハンドル部分の形状を工夫して独自の負荷やアシスト機能を狙うものなど、バリエーションも増えています。
なぜアブローラーで腹筋を狙うのか?
通常の腹筋運動は退屈なだけでなく、腸腰筋などにも負荷をかけてしまい、何も考えずに励んでいると腰痛を引き起こしたりしがちです。また、BIG3等のコンパウンド種目を行えば、腹筋も当然強化されますが、さらにもっとバキバキの腹筋を狙う人には、腹筋を直撃する運動をやりたい人も多いはずです。
アブローラーもBIG3同様、動作に緊張を要し、バランスを自分でとる必要がある難易度の高い運動です。
アブローラーで鍛えられる部位は?
腹筋には当然効くのがアブローラーです。腹直筋、腹斜筋を含め筋肉群はフルで動員しなければ、姿勢を保てません。一方、意識的に上半身に負荷をかけて上腕三頭筋、脊柱起立筋を刺激することも可能です。
アブローラーのやり方
- アブローラーを前に構えて、両膝を床につけて、四つん這いになります。
- ローラーの両端を両手でしっかり握ります。
- 腹筋を使うことを意識しつつ、身体がまっすぐに一直線に伸びるまでゆっくりまっすぐに前方に、ローラーを転がします。
- 膝とローラー以外は床に触れないように気をつけながら転がします。
- 前に転がすときは、息を吸い込みながら行います。
- 前まで転がしたら、息を吐きながらゆっくりとローラーを転がしながら元の開始位置まで戻します。運動中は常に腹筋に負荷がかかっていることを感じておきましょう。
アブローラで腕や肩、腰が痛くなってしまう方への対策は?
アブローラーを前に構えて、腕でうまくコントロールしようとすればするほど、肩周りに負荷が不必要にかかってしまいます。これは、一言で言えばアブローラーは思いのほか全身の筋肉を動員する運動であるため、お腹(腹筋)をかばって腕や肩、腰に負担を存分に分担させてやるような使い方もできてしまいます。初心者やお腹を鍛えたいと思っている人が、そのようなフォームで行っても得るものが少ないので、ここではオーソドックスに腹筋に効くように、ステップを踏んでみましょう。
【アブローラ・ステップ0】壁をストッパーにして試す
おなか周りの筋肉と、背中周りをしっかり固められない人は、ローラーを前に進めすぎて身体が伸びきると戻せなくなります。その対策として、よく行われるのが壁をストッパーにする方法です。図では限界近くまで前方に壁が位置していますが、うまくできないうちは、膝からおへその真上ぐらいまでの筋肉に刺激が行き渡る程度、つまりもっと手前に壁が来るようにしてローラー運動を行うと良いと思います。そうすることで、肩に負担がかかる前に、壁がストップしてくれます。
なれてくると、もう少し遠くに壁が来るようにセットします。壁にローラーがぶつかるまで前に転がして、壁にぶつかったらその反動を利用して戻します。チートですが、筋肉の使い方がわかると思うので、まだうまくできないうちはこの方法が有効です。
【アブローラ・ステップ1】骨盤ニュートラルで背中を丸める
背中を丸める方が良い運動は数が限られていますが、アブローラーは猫背気味、背中を丸めるように構えるのが正解です。具体的には猫背気味の背中のアーチで、背中と肩周りを固めます。
勘違いしがちなのは、骨盤を前傾させてしまうことを猫背気味と思ってしまうことです。上の図のようなフォームで行ってしまうと、背中のストレッチにはなっても、腹筋周りへの負荷は飛んでしまっています。るかもしれませんが
骨盤は前傾させてはいけません。骨盤はニュートラルのままに保つ必要があります。骨盤を前傾させたら、腹筋への負荷が逃げてしまいますので、動作中ずっと注意する必要があります。同時に、そうすることでアブローラーで腰痛を防ぐことになもなります。
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【アブローラ・ステップ2】肘を少し曲げる
肘をまっすぐに、関節を伸ばしきってしまうと腕と肩に負担がかかりすぎます。当然、その分だけ負荷が腹筋周りから逃げます。そこで、心持ち関節に余裕を持たせてやる、少し曲げてやることにより、多くの負荷が腹筋周りに集中するようになります。
また、腕を伸ばしてしまう人は、ローラーを後ろに引く時に、腕のバネを利用してやろうとしがちになります。これを防ぐためにも、肘が少し曲げて、腕の筋力が働きにくい状態で行ってやることがポイントです。
普通は意識せずに肘を曲げて行っているものですが、意識的に肘を伸ばしたりして腹筋や体幹の弱さをかばうような運動になってしまう人は、この点を見直しましょう。
【アブローラ・ステップ3】重心を後ろにずらす
重心が上半身に移りすぎると、下半身への負荷が逃げます。重心はおへその位置あたり(膝を曲げればおへその下に膝が位置するはず)にキープするようにして、肩周りへの負荷を和らげるフォームを見つけましょう。
ローラーを前方に転がしたときに、腕立て伏せと同様の負荷がかかる(明らかに腕に効いている)場合は、重心が上半身に寄りすぎています。
【アブローラ・ステップ4】お尻の位置を低く保つ
上の猫背姿勢と同じことですが、背中の適度なアーチを保つためにはお尻の位置を高くできません。お尻の位置を低く保ち、おなかへの負荷が抜けないようにフォームをまとめるようにします。
【アブローラ・ステップ5】お尻で戻す
ローラーを前方に出した姿勢から、スタートポジションに戻るときは、お尻に力を入れて身体全体を戻すようにします。膝や腕で床を押して戻ろうとすると、腹筋への力が抜けてしまいます。
【アブローラ・ステップ6】おなかを萎める動作をいつも意識
お尻を意識してフォームを戻すことができるようになったら、今度はおなかの筋肉を絞るだけで、戻すようにします。これができるようになるには、背中と上半身がしっかり固められている必要があります。
アブローラ・ステップに躓いたら?
上のステップがうまく行えない場合は、まずアブローラーを行うのに十分な筋力がバランスされているかをチェックしましょう。具体的には、ウエイトを落とした、スクワット、デッドリフト、ベンチプレスなどBIG3のフォームが崩れずに行えるのであれば、体幹不足などということはないはずですので、地道にアブローラーのコツを習得していくだけです。
自重のスクワットや、バーなしデッドリフトのフォームが安定しないようだと、脊柱起立筋などが弱すぎてフォームが乱れる可能性もあります。その場合は、鏡の前でスクワットやデッドリフトのフォームチェックをしてみましょう。
アブローラの望ましいセット数と回数は?さらなる高みは?
目安としては3セットぐらいです。3セットできつくななる程度の回数を設定しましょう。バキバキに腹筋を割るつもりなら、10回程度はこなすようにしましょう。
今回は膝コロをメインで紹介しましたが、上級者でも膝コロの方が筋肉を意識しやすいと言うことで、膝コロを好む方が多いようです。上級者、あるいはショー目的だと「立ちコロ」というステップもあります。
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